人を理解する上で一番役立つ心理学 〜基本的帰属の誤り〜
どうしてこんなことするの?
どうして僕のことを理解してくれないの?
どうして? あの人が理解できない!
あの人は頭がおかしいんじゃないの?
「人の気持ちがわからない。理解できない!」
こんなことありますよね。他人が理解できない。
そんなみなさんに今日は人を理解するためにとても大事なことを共有したいと思います。
気持ちがわからない。
ジャイアンはのび太にどうして酷いことをするのかわからなかった。
お父さんやお母さんの気持ちがわからなかった。
殺人事件のニュースを見て、人はどうして人を殺すのかわからなかった。
こんな経験は誰もがあると思います。
そして僕は殺人事件の犯人はきっと、僕を苛める人はきっと、
悪い人は悪い?
悪い人だから。悪いことをするんだ!
そいつらは悪い性格の持つ主できっと極悪人なんだ!と考えていた。
・・・悪い性格?
性格のお話についても書いています。これも是非。
彼らは悪い人だから悪いことをするの?
彼らの気持ちがわからない。どうして?
そんな彼らを理解する上で心理学はとても役に立ちます。
ここで紹介したいのが「基本的帰属の誤り」という心理学でもとても重要な心理
基本的帰属の誤り
即座に納得や理解のできない人や事件に直面した際に人は、その人の個人の性格,人格,などの個人属性の影響を過大視し、状況,環境などの影響を過小視する傾向
さっきの例で言うと、
凶悪な殺人事件が起こった時に、なぜその人が凶悪な殺人をすることになったのかを考える時に、その人の環境が悪いと考える人は少ないよね? それよりもその人が昔から悪だったとか。その人が異常な精神を持っていたとか、その人の性格や人格に問題があるとする傾向のことだ。
これはなぜ起こるのか。
それは人は皆、自分が大事だからだ。
私たち人間は皆、自分を肯定して生きている。自分が異常だと思っていては、人は生きていけない。 (自分を肯定できなくなると人はうつ状態になってしまう。
そのために普通では納得できないことが起こった時。納得できない人と対峙した時。
人は、その人と自分は違う人間だと処理する。なぜなら僕は正常だから。同じまともな人間であるはずがない。彼らは何かがおかしいのだ。同じであっては困るのだ。同じであることを認めてしまっては僕も異常であることを認めることになる。
このような心理作用があるので人は
納得できない場面や異常事態に直面した時にその当事者に問題があると考えてしまい、その背景や環境の要因を考えられなくなってしまう。
ここで何が問題なのか?
それは環境要因を考えられなくなってしまうことである。
先に述べたように人の性格は環境との相互作用で形成される。
つまり異常な性格や行動の原因には異常な環境があるということだ
もちろんそれが全てではない。しかし、確実に作用している大きな要因である。
すなわち
環境要因を考えることが人を理解する上で最も重要なのである。
私たちには基本的帰属の誤りがあり、理解できない事態や人に直面した時に個人要因を重視してしまう。それでは人を理解できないのは当然である。
その人の個人要因ではなく環境要因に目を向ける。
そうすることで、私たちは理解できない人,納得できないことに対峙した時にそれらを理解することができるようになるのである。
あの人は理解できない! をそのままにしない。
もしかしたら、大親友になれるかもしれない。
もったいないよね。
落ち着いて「なぜ?」を考えること。そして環境要因を考えること。
そうすることで人を理解できるようになる。
いままで理解できなかった人を理解できれば、
気持ちがわかればきっと関係はよくなる。
理解できない人の環境を考えてみよう。そうすればその人が見えてくるはずだ。
まとめ 人を理解する上ためには
1.私たちには基本的帰属の誤りがあることを理解する。
2.環境要因を考える
おしまい